め組のひと

め組の「シャネルズ時代の曲とガラッと印象が変わったな」と思うのは、もちろん曲調のせいもあると思うけど、鈴木さんの歌い方が変わったせいもあると思う。

鈴木さんって、どちらかというと外から空気を巻き込みながら歌う(勝手な)イメージがあるんだけど、“め組のひと”は声が放射状に広がっていく感じ。
こんな説明でおわかりいただけるだろうか。

もっとわかりやすく説明すると、普段の鈴木さんは「お」の口。“め組のひと”の鈴木さんは「え」の口で歌ってる。そういうイメージ。あくまでも、私の勝手なイメージだけど。


で、この“め組のひと”と同じ歌い方で、さらに傾向が顕著なのが“雨の日のローラ”。あの鈴木雅之が、こんなさわやかな声で歌うのかと。


それはそれとして、私が“め組のひと”を聴いた最初の印象。

「Gu-Guガンモ?」

似てるよね。時期も近い。

実際には“め組のひと”の方が一年早いみたいなんだけど、“ガンモ・ドキッ!”はアニメの主題歌ということで、小学生の低学年の頃に結構聴いてたみたい。
一方で、私がシャネルズにハマり出したのはそのあとだから、初めて“め組のひと”を聴いたとき「似てる」って思ったんだよね。
ジャンルとしてはチャールストンらしいけど、こういうダンサブルな曲が当時流行ってたのかな。

ノリがよくて、流れてくると必ず一緒に口ずさむ…というよりガチで一緒に歌っちゃう曲のひとつ。なんなら「めッ!」もやるからね。一人で。
鈴木さんの、魂のこもった「めッ!」はいつ聴いても素敵。


私は歌を聴きながら妄想するのが好きなので、“め組のひと”を聴きながら、グリーンがかったブルーの大胆なボタニカル柄のビキニを着て、髪に真っ赤なハイビスカスを挿して、男たちの熱視線を浴びながら浜辺を歩く美女の姿を、よく頭の中で思い浮かべていたものだ。

だけど、それは私じゃなかったな。
“憧れのスレンダー・ガール”には憧れたけど、“め組のひと”は“月下美人(ムーンライト・ハニー)”と同じで、当時の私にはちょっと大人すぎたよ。