ラスト・ワーズ/星くずのダンス・ホール

ラッツのバラードといえば、知名度でも人気度でも、まず“涙のスウィート・チェリー”と“Tシャツに口紅”が挙がると思う。

私も、もちろん好き。


でも、いちばん好きなのはアルバム『Hey!ブラザー』に収録されている“ラスト・ワーズ”。

“涙のスウィート・チェリー”や“Tシャツに口紅”には、胸が締め付けられるような切なさがあるけど、“ラスト・ワーズ”は同じスロー・ナンバーでも鬼気迫るものがある。

「お前の震える…」「笑顔がこんなに…」の二段階で転調するところとか、あとハモリの効果もあるのかなぁ(あのハモリは誰なんだろう)。


とにかく、私にとって深い印象的を残した曲。

どれだけ印象深かったかというと、小学校6年生の時。卒業文集に寄せるメッセージに一言タイトルをつけなきゃならなくて、そこに“ラスト・ワーズ”って書いたほど。

渋すぎだろ、小学6年生。


あと、“星くずのダンス・ホール”もいい。

『ダンス!ダンス!ダンス!』に収録されていた曲。

ひたすらロマンティックな曲で、サビの部分のコーラス「ポンポンポンポン」とギターの音色が、まるで夢見てるような気分にさせてくれる。

シャネルズの真骨頂。

“夢で逢えたら”も、“星くずのダンス・ホール”に近い雰囲気がある。
すごくロマンティックで、夢みたいな曲。

今となっては、夢そのものかもしれない。

ハリケーン

最近とくに気に入ってる動画があってね。

“ハリケーン”の「ハリケーン」「ハリケーン」「ハリケーン!」って、鈴木さんのリードをコーラスが追いかけるところあるでしょ。

あれ、最後の「ハリケーン!」は、久保木さんと桑野さんなんだよね。

でも、桑野さん声量あるし(さすがトランペット吹いてるだけのことあるね)声がスコーンと抜けるから、聞こえてくるのは、どうしても桑野さんの声になる。


でも、ひとつだけ。ひとつだけ、久保木さんの「ハリケーン」が、はっきりと聞こえる動画があるの。

歌番組の映像なんだけど、どうやらその日は桑野さんがお休みだったみたいで、久保木さんのひとり「ハリケーン」。

すっかり桑野さんの声メインの「ハリケーン」に慣れちゃってたけど、久保木さんの「ハリケーン」が、結構いいの。とにかくいいの。

もちろん、私が久保木さん好きだから、欲目というか、必要以上によく感じたっていうのはあるかもしれないけど。

それを抜きにしても、あの「ハリケーン!」は久保木さんの声のよさがよくわかる。一言でいうなら、大人の男の声。

桑野さんの声みたいな伸びやかさがない分、ちょっと切なげで、胸に迫る感じがたまらないのだ。


しかも、桑野さんがいないから、久保木さんいつもより声張らなきゃいけないでしょ。

「ハリケーン」でアップになったときの、ちょっと眉間を寄せた、でもちょっと笑ってるようにも見える表情が、またいいの。

もう、あの久保木さんを等身大で部屋に飾っておきたい。