ラッツ&スターが私の住む町でコンサートをすることになったとき、テレビの宣伝で流れたのが“週末ダイナマイト”だった。
『ダンス!ダンス!ダンス!』は、シャネルズとラッツ&スターすべてひっくるめて1位、2位を争うほどよく聴いていたアルバムなので、“週末ダイナマイト”もそれこそ飽きるくらい聴いている。
この曲がシャネルズ名義での最後のシングル曲だということは、最近まで知らなかったけど。
シャネルズの曲は、ダンスパーティーを描写した歌がわりと多い。
正直、私みたいな田舎の子にはまったくピンとこない。
でも、だからよかったんだろうな。
あこがれっていうのはとくになかったけど(そもそも別世界すぎて)、映画を見る感覚で歌を聴いていたような気がする。
そして、この“週末ダイナマイト”。
動画を見てから、ガラリと印象が変わった曲でもある。
とにかく、振り付けが秀逸なのだ。
フロントのコーラス隊が、マリオネットのようにゆらゆら踊る。
もうリアルに“おもちゃのチャチャチャ”の世界。都会のダンスパーティーが、一転しておもちゃのおまつりだ。
とくに「胸騒ぎが(わっくわく)」の振りがあまりにもキュートで(ピンクのジャケットがまたいい)、見ているこっちがわくわく胸騒ぎだよ。
もう、興奮しすぎて血圧上がりそう。どうしてくれる。
あの振りを、いわゆる美少年ではなくヒゲとサングラスのシャネルズがやっているというのが、またいいんだよね。
とくに久保木さんのダンスは「とめ、はね、はらい」がきちっとしているから、だんだんと本物のマリオネットに見えてくる。
もう可愛すぎて卒倒しそう。
田代さんはやっぱり天才だなと、改めて実感した。